私はかなり田舎で生まれ育ったので、子供の時は鍵をかけたことがありませんでした。
田舎のことなので家の鍵をかけるなんてことはありませんでした。
泥棒や空き巣なんてまったく話を聞いたことがないので、いつでも誰でも入ってこれる状態でした。
寝る時は戸ぐらいは閉めますが、いまでも田舎ではそんな感じなのではないでしょうか。
自転車を姉と二人一緒で使うと買ってもらった時も、鍵をかけてしまうとどちらかが乗れなくなることもあるので、まったく鍵をかけたことがなかったです。
鍵なんてかけなくても、自転車を盗るような人はいませんでした。
私の記憶に残っている初めて鍵をかけた思い出は、私が高校に進学して家族みんなが引越しをした時です。
それまで住んでいた田舎と違い、車はどんどん走っているし、人は多いし、かなりの町だと思いました。
いまではまったく田舎町だと思っていますが、初めて来た時にはすごい町に来たという感じだったんです。
しばらくは家に必ず誰かがいたので、やはり鍵をかけるということはしなかったと思います。
それが鍵をかけるようになったのは、父の仕事がやっと決まったからです。
家に誰もいない時が多くなったので、誰もいない時でも困らないように私と姉にも家の鍵が手渡されました。
その時から、家に鍵をかけることが習慣になりました。
もっともそれまで鍵なんてかける生活をしていなかったので、鍵をかけるのを忘れたり鍵を忘れることもしょっちゅうでした。
高校になった時、住んだ家の鍵を持ったのが初めての鍵だったと思います。
そういえば今気がついたのですが、いまも鍵とは無縁の生活をしています。
玄関は寝る時以外鍵を閉めることはないですし、鍵を持って出かけることもほとんどないです。
自動車に乗っていた時は自動車の鍵を持っていたんですが、いまは自動車もないので持っている鍵というのがないです。
この間押し入れを整理していて、正体不明の鍵が見つかったことがあります。
よく考えてみたら高校生になった時にもらった鍵でした。